(でも、攻防倍加だけじゃ足りない……)
「三分以内に、」李翠は目を閉じたまま言う。
「あいつの『陣』を読んで弱点をつく。そうすればさらに有利な戦いができる」
「自信満々じゃねーか、李翠」
「それは、こちらの『陣』が崩されなければ、ということだろう」と
「まあ、そういうことです」
李翠は蓮を見上げて微笑んだ。
「でも、信じてますから。三人の力と……自分の、力を」
「そうか」
蓮も微笑み返して、細身の剣を抜き放ち、構えた。
「私はここで李翠君をサポートする」
「さすがに無防備な李翠君を狙われたら終わりだからね。『陣』無しであいつに勝てるとは思わない。悠都君と蓮は攻撃して」
「わかった」
蓮はうなずく。大きく息を吸い込んで、悠都に鋭い言葉を投げかける。
「いくぞ、悠都君!」
「はいっ!」
悠都も自分の剣を抜き放った。二人はそれぞれの剣を握りしめて走り出した。
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RPG風な(?)ラスボスVSラストパーティです。ラストパーティはきっとこの四人でしょう。(彩姫や喬霞は戦闘力皆無ですから…)
悠都=戦士タイプ(一撃の威力が大きい)、琉蘭=武闘家タイプ(素早さが高い、二回攻撃)、蓮=勇者タイプ(万能、術も使える)、李翠=サポートタイプ(武器は弓)、になるのかな? …つうか、回復役が居ないような気がするパーティ(笑) 設定では蓮が癒しの術使えた、ような。
あ、「彩姫や喬霞は戦闘力皆無」と書きましたが、「戦える」ってのも良いなあ。喬霞は術攻撃タイプで、彩姫は…何だろう? 舞って戦う系?(どんなよ)
ところでこの蓮さん、案の定「dash」のアホとは別人です(笑)(dashが崩しすぎだろ、という噂)
「この四人」で強大な敵に立ち向かっていくシーンは初めて書いたのですが、ここに辿り着くまでの過程を考えると、なかなか感慨深いですな…。特に悠都と蓮が並んで敵に突っ込んでいくシーンなんて…………。最初から「ここ」まで書けたらどんなに意味のあるシーンになったでしょうに。